明日から3日坊主

誰も見てない躁鬱劇場

黒歴史は葬り去るべきか?

10年前くらいの話だろうか、中学生の頃の一時期、スクエニメンバーズサイトのコンテンツにどハマりしていた。

 

あまり関係ないが私はドラクエに育てられた人間である。ドラクエ3はシリーズ原点にして至高である。異論は認めない

 

ポチポチ系(ブラウザなので正確には"カチカチ"だが)のミニゲームアバター装備を集めたり、、、(もう一個書いて次の文章のジャブにしたかったが何も思い出せない何か)をやったりしたが、その中でも一番浸かっていたのはサークルというものだ。

 

当時(もしかしたら今もあるかもしれないが)、スクエニメンバーズサイトにはサークルというグループチャット的なものが存在していた。 誰でも作れるので当時はいろいろなサークルが存在していた。

その中で掲示板を建てて会話したり、アバターアイテムの交換をしたりするのだ。

 

私は当時、ドラクエが好きすぎてそれ以外のことは基本考えていないような人間だったので、当然ドラクエ好きな人が集まっているサークルを選んで入った。

(ソラさんという人がまとめていたドラクエの大神殿?みたいな名前だった気がする。ビアンカさんというjsがいた。jsだ(重要)。ピエールさん?ヒロさん?そんな人もいた気がする。だいたいスクエニゲーム絡みの名前で捻りがなくてつまらない。ちなみに私はスラだったと思う(ブーメラン))

 

今思えば感心してしまうのだが、このサークルのリーダーはかなりの働き者で、掲示板のアドベンチャーゲームまで作っていた。

(かなりの人数のサークル員がいたと思うが、全員分のステータスやらテキストやらどうやって管理してどうやって作っていたんだろうか……当時高校生って言ってたぞ……)

 

それ以外にも自作のドラクエ小説を書いては投稿、読んで感想を書くみたいなことをしていた。

しっかり何編も書いて壮大なストーリーにしてるものもあった気がする。

(私はレベル1の勇者が街を出たらいきなり強敵が出てきてやられてどうしようもないというベースで物語を書こうと思ったはいいが、あまりにもどうしようもなくて1話限りで終わってしまった)

 

あとは当時流行っていたドラクエジョーカー2というゲームのサークル内大会が開かれていたり、各自ミニチャットでバトルしたり

(私は勝ちが確定した瞬間にアヒャヒャとか書き込む気持ち悪い人でした)

 

ここまで見ていただけた人には何となく伝わっているかもしれないが、これは私にとっての黒歴史である。自作の小説をアップするとか意味が分からない。アヒャヒャって何だよ。

 

しかし、いくら黒歴史であろうともここは自分にとっての"第二の社会"であり、貴重な充実した人生の1ページであった。

今同じものが存在していたとして自分がそこへ飛び込めるとは思えないし、当時の行動力(無鉄砲さ)には脱帽である。

 

黒歴史と言いつつもこれ以上記憶から消えていくことが惜しい。記憶から薄れていくことで磨かれ、美化されて白歴史となったのだ。

 

ここで本題に戻る。

黒歴史は葬り去るべきだろうか?

 

決してそうするべきではない。

例え本当に恥ずかしい記憶だったとしてもそれが時によって美化される瞬間は来る。

 

そのときになってそれを懐かしもうと思って振り返ろうとしたらその大本が消えていて、もう二度とはっきりと思い出せない。

 

これは非常に寂しいことである。

人生のある期間が完全な空白になったのだ。

常に今を生きるべきだが、今の自分を作ったのは過去の自分だ。

それを忘れてしまうということは今の自分の一部を失うのと変わらない。

 

黒歴史が何らかの形で残っているとしたら、

一時な感情に流されてそれを捨てたり消したりするのは勿体無いことである。

 

むしろ、積極的に黒歴史を生み出していくべきだと思う。

可愛いと同様、黒歴史は作れるのだ。今すぐ

 

今この瞬間のはっきりとした記憶は将来の自分にとっては薄く儚い記憶である。

 

ブログをやるか、小説を書くか、漫画を書くか、絵を描くか……。上手い下手は関係ない。

この瞬間を生きた証は必ず未来へ伝わる。

 

 

 

 

 

あんなに盛り上がっていたサークルにも終わりは来た。

スクエニメンバーズサイトが一新したのだ。当時あったサークルは全て削除され、ログも残らなかった。

サークル内のメンバー同士の繋がりも全て消え、それ以降関わることは無くなった。

 

第二の社会は突然失われたのである。現実世界で言えば一家離散である。大変なことだ

 

 

そしてスクエニメンバーズサイトは私にとって心ときめくものではなくなっていき、訪れることはなくなった。

 

記憶にあるのは以上だ。

 

ふと思い出したので書いてみた。

 

これ以上忘れないように。

いつか、偶然これをみた当時の同士が白歴史を懐かしむために。

 

 

そして、この記事のような"黒歴史"がいつか"白歴史"に変わったとき、それを懐かしむために。