【映画感想】ボーン・アイデンティティー
記憶を失った男が、警察や組織に追われながら自分自身は何者であるかを追いかける話。
男の名前はジェイソン・ボーン、死体と間違えて海から拾い上げられ、数週間記憶を失ったまま陸を彷徨うことになる。
しかしこの男、強い。(ついでに金持ち)
警察を確実に仕留めていく。(金的で)
しかし、本人にとっては恐怖でしかない。
記憶が無いのに、身体が目の前の相手を蹂躙するための全てを知っている。普通の人間にこれができるのか?あと、男はジェイソン・ボーンではなかった。俺は誰だ?
ジェイソン・ボーンを追う暗殺者、これも強い。
が、しかし何かがおかしい。あちこち刺され、頭を打ちつけられ尋問されても一言も発さない。
それどころか果てに隙を見て自ら死を選んだ。
もう一人の暗殺者(教授)、これは人間らしさがあった。
両腕を壊され、もう後がないことを察したのか質問に答えた。
「お前と俺は同じさ。
俺たちはトレッドストーンだ。夜に車を運転していると、頭痛がするだろう?
見ろよ、これが俺たちの末路だ。」
どうやら俺は只者じゃないらしい。
ジェイソン・ボーンは殺した暗殺者の所持品から大元のCIAに取引を持ちかける。
CIAだって困る。国が多額の投資をして作り出した人間兵器が任務に失敗したかと思えば逆に牙を向けてきた。交渉で死んでくれるものか。殺すしかない。
皮肉なことに、採算が合わずに頓挫したトレッドノートの産物はやはり優秀だったのだ。
多数のヒットマン、警備システムを配置し準備を整えたはずの本部はあっさりと制圧され交渉は銃を向けられた状態でスタートした。
「お前がトレッドストーンか?」
「お前は何を馬鹿なことを言っている。なぜ味方を裏切った?
お前は失敗したのだ。
お前は船の警備システムを調べ上げ、暗殺に絶好の場所を探し出した───。」
雇い主に記憶を失う前の情報を伝えられ、記憶の断片が浮かぶ。
ターゲットの頭に銃を向ける。任務の遂行は完璧だったのだ。その視界に子供が映るその時までは。
人間兵器に迷いが生じた?
しかしそんなもの、今の俺には関係ない。
「追ってくる気配があったらお前の首をへし折る」
この男、やはり強かった。
残りの敵を全て排除し、一時の平穏を手に入れることができた。
CIAは廃止されたトレッドノートの代わりに国防総省と何かを進めているらしい。これまでの数倍の成果が期待されるらしく、一抹の不安は残るがひとまず一件落着ということで……。
最近、伊藤計劃氏のブログ文章を読んでいる。
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ジェイソン・ボーンと本郷猛を比較して忠義について論じていた。究極の忠義には忠義が要らないらしい。
この人めちゃくちゃ本読んでるし映画見てるしゲームやってるし、難しい言葉を使って会話できるし……(SFのインタビューとかインタビュアー含めて何言ってるのかサッパリ)。
映画の本数なら頑張ったら勝てるかもしれないので、明日もいろいろ垂れ流そう。